English for elementary school students
皆さんお久しぶりです。
記事のアップが滞っている間に、めっきり涼しくなりました。
もう少しで2学期の中間テストの時期です。
寺子屋学房の生徒たちは、各々の目標に向かって頑張っています。
と同時に今週末には小学生が二人、初の英検に挑戦します。
初夏よりこの目標に向かって1から頑張ってきました。
そこで今回はもうすぐ教科化される小学生の英語について少し書いてみようと思います。
上の図で分かるように、もうすぐ小学3年生から英語教育が始まり5年生には教科となることが決まっています。教科になるということは成績がつくということですね。と同時に高校卒業時に求められる英語能力も大幅に引き上げられることになっています。
具体的には先日小学生向けの英語教材の骨子が発表されたのですが、6年生時点で過去形や不定詞まで入っていました。これは従来中学2年生で教えられていた内容です。これだけを見てもかなり前倒しで英語教育が行われることになるのが分かります。
低年齢から外国語教育を行うことのメリットの一つとして、リスニングや発音の向上ということが挙げられます。従来から言われていたことに「どうして日本人は大学まで合わせて8年間英語を学習しているのに話せないんだ?」ということがあります。私はこの大きな原因は日本人の完璧主義にあると思っています。「間違えていたらどうしよう」「発音が下手だから恥ずかしい」。私も含めどうしてもそのように思ってしまうのです。しかし、他の国の人はそうは思いません。「母国語でないのだから下手で当たり前」とどんどん使います。リスニングや発音は耳の成長期である低年齢の時期に覚えるのが良いことは間違いないので、そのコンプレックスを取り除くという意味では良い効果が期待できるのではないでしょうか。
一方デメリットとしてこんな声も耳にします。
「まだ日本語も不完全なうちから外国語を取り入れてしまうと混乱をきたしてしまうのではないか」
実は私もこのことをとても危惧しています。しかし決まってしまったことですから、どうプラスに還元するかを考えましょう!
英語は実はとてもシンプルな言語です。国際共通語のように扱われているのはこのシンプルさと無縁ではないでしょう。どうシンプルか?記号的であるのだと思います。
私が授業で修飾関係について話をする際によく使う例文が次のものです。
『私は泣きながら逃げる妹を追いかけた』
さて、泣いているのは誰でしょう?
二通り考えられることがお判りでしょう。
日本語はその区別を「、」だけで行います。それに対し英語では語順そのものが変わります。
ルールさえ覚えてしまえば判別しやすいのです。
この構造を早いうちに覚えることは、もしかすると日本語能力の向上につながるかもしれません。
この他にも「無生物主語」など日本語にはない物の見方を知ることによって、物事を多角的に捉える能力が身につくといったことも結果的には日本語の向上に役立つとも言えそうです。
以上、小学校年代の英語教育について思うところを書いてみました。
寺子屋学房ではできるだけ英語と日本語、英語と算数、日本語と算数をシームレスに捉えるような学習を行っています。