学習指導要領改訂に関する考察 (1)
えらく堅苦しいタイトルをつけてしまいましたが、肩肘をはらず読んでください。
学習指導要領とは小中学校や高校で教えなければならない最低限の学習内容を定めた基準です。時代の変化に応じて、学校で学ぶべき内容も変わるため、おおむね10年ごとに改訂が行われてきました。7回目の改訂となる今回の学習指導要領は、4年後の2020年度に小学校で全面実施され、中学校は2021年度、高校は2022年度以降に実施される予定です。グローバル化や人口減がますます進むと予想される2030年代に社会人となる今の子どもたちが小中学校や高校で何を学ぶべきなのかを示すものとなります。
以前の改訂の歴史を見てみますと、「詰め込み」か「ゆとり」かの二元論で揺れ動いてきたと言ってよいかと思います。言い換えれば「知識」をとるか「思考」とるかといったところでしょうか。
今回の改訂はその歴史に終止符を打つべく考えられたもののようです。つまり「知識」も大事「思考」も大事。学習内容の増減を主眼に置くのではなく、「どのように学ぶ」か「何ができるようになるか」という視点で教育を見つめ直すものとなっています。
具体的に大きな変化は主に2点
①英語教育の変革
②アクティブラーニングの導入
です。
『「知識」も大事、「思考」も大事』というコンセプトには私は賛成です。この両者は相互に助けあう関係であって対立する概念ではないと思います。
ですが、
「どのように学ぶか」=アクティブラーニング
「何ができるようになるか」=英語
ここには疑問符がつきます。
今回は概要についてのみ、つらつら書いてみました。
次回以降、個別のトピックについて考えてみたいと思います。